この記事は、北舘製麺の挽きたて打ちたてそばを食べた感想を書いています。
江戸の通たち、きむずかしそうな顔をした文豪たちが喜んで食べいたような白く、そして繊細なのどごしのそばです。
労働で疲れはてていても、暑くて体力を削られ、食欲もはぎとられていても、食べやすい精妙な歯ざわり、絶妙な舌触り。
日本の粋な職人のスピリッツをかんじられるそばです。
(北舘製麺)挽きたて打ちたてそば 実食レビュー

ていねいに、日本産そばの実の外膜をそぎおとしたそばの色。
日本酒のように、そばの実の純白な内側だけで作られた更科そばのような様相。

熟練の職人が、たんねんに、しっかりと生地をうすくのばしあげ、鷹の目のようにきびしく生地を切りあげたように、一本一本のそばの太さと厚みはそろっています。
そばの細さは、重さを舌で感じとれないほどの幅だと思いました。
疲れていても、へばっていても、二日酔であっても、力をいれることなくすすれる、そんなそばの厚みと幅です。
すくッと姿勢のよいそばの姿。日本伝統の演者さんのような気品をかんじとれます。
そばをすする、水分に濡れたそばの角はしっかりとたっており、舌のうえを足音をたてずにすべります。
世界でそばは食べられれていますが、ここまで細くそばをのばしあげ切るのは我ら日本人だけ。
日本の気候と湿度、そしてせっかちな江戸っ子の気性が産みだした日本がほこる文化である白いそばの伝統は見事にうけつがれていると納得させられました。

のびにくいお蕎麦だと思いました。温かいお汁にいれても、しっかりと屹立しており、のどごしを維持しています。

輪郭がぼやけることなく、はっきり、くっきりしています。
いろいろなそばとして食べられます。


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