この記事は、麵匠からきだの信州七割更科そばを食べた感想を書いています。
国産の蕎麦粉がたっぷりといれられた伝統的な信州そばです。

原材料は、蕎麦粉が先に書かれています。
信州の気候に磨かれた純白なそばです。見ためが爽やか。
ちょいと白い清流に、綺羅星のごとく粒が浮いているのはご愛敬。
見ためどおり軽快なのどごし。軽妙な口あたり。通な味わいです。
ちょいと麺つゆにつけるだけでいくらでも食べられる信州そばです。
いちおう他の食べ方も書いています。
会員制信州そばが数量限定で一般販売しています
麺匠からきだ・信州そば実食レビュー

そばの実の外側を、日本酒をつくるがごとく、削りに削りあげった結果、あらわれるのは純白の蕎麦。
ざらりとした皮をはぶくことで、羽毛布団から飛びだした水鳥の羽のように口あたり軽く、ネコ科の動物が地面に着地するようにしなやかなノドごし。
なお、そば実の純粋無垢な部分のみを使用した結果、陽光や風にさらされた朴訥したそばの風味はとぼしいです。
お湯でゆであげても、だれたり、へなりとせず、ぴんッと背筋をのばす貴族のような佇まい。

信州そばは、気体をもちあげるかのように、ふわりとお箸でつまめます。
油断しているとお箸から逃げだすしなやかさは、気まぐれな猫を思いうかべる流麗さ。
信州そばは、お上品に一本二本と食べるでなく、がばりとたっぷり信州そばをつかみ、あおら口をおおきくあけ、三国の豪傑のごとく、海外のひとが逃げだすほどの轟音をたててすする、これがだいご味なり、と思います。
ひっかるとろこが、ちっとも、まったくなく、ひょいと口をすぼめ、息をすいこむと、信州そばは胃に落ちるのです。
口をとおりぬける刹那に、清潔な霧のしたで育まれた蕎麦の風味があえかにこだまします。
あまりに軽快にして、軽妙。口当たりが軽く、脳が満足したと感じるまえに、たくさんの信州そばを食べすぎる可能性があります。
低GI食品の信州そばです。けれども、食べすぎてしまうと。

温かいおつゆにいれても、信州そばはエリをただした貴婦人のごとく優雅にたたずんでいます。
野暮さはなく、ふわりと白い湯気がたち、かえしの熟成したかんばしい香りと一緒にすする信州そばは禅味です。

そば粉たっぷりの信州そばをゆでた湯です。そば湯もしっかりと味わいましょう。
いろいろな成分がとけだし栄養効果をたかめるだけでなく、胃のひだに沁みこんだそば湯が、体の芯からあなたの心をほぐしてくれます。
七割更科そばレシピ例

和の天然、栄養食品であるところの長芋かけ。
流々と口のなかに、白い液体とそばがはいりこんできます。
胃のなかに落ちた長芋は栄養満点。うなぎにくらべられるほどに栄養が豊富。
持久力がつき、お通じもよくなるといわれています。
暑い日でも食べやすい蕎麦です。

さっぱりした更科そばです。これまたしゃきりとした食感の新鮮な野菜との相性もよいです。
お好みの調味料をかけまわし、しゃくしゃく、するするとテンポよく食せます。
野菜が不足しているなと感じられるかたに。

錦糸卵のせ。
ふわりと柔らかい卵の食感と、通通とすべる滑らかなそばの対比。
タンパク質が豊富な卵を景気よくほうばれるそばです。

タンパク質といえば、鶏卵なみにおやすく、さらに発酵され栄養がましている納豆を忘れてはいけませんね。
陰気ともいえる納豆と、爽やかな宝塚はジェンヌのような陽気なであいは、納豆がもつ影を払拭してくれるます。
ねぎなど、すこし香りのつよい薬味をまぶすとさらに愉快な味わいになります。

大根おろしをのせて。
清冽な辛さをまぶした更科そばは、鋭角ともいえるすっきりとした口あたりになります。
辛さのむこうがわには、なにかしらの甘味がひきたっているような、ないような。
