この記事は、おびなたの新そばを食べた感想を書いています。
四季はなくなっても旬はある。銀色の袋のなかに、旬にしか食べられないそばの滋味と香りを実感できる新そば。
繊細な口あたり。塩がいれられており強い腰。涼しいとすら感じられるすする音。

国産のそばの実をつかいながら、さらにそばの含有量のほうがおおい乾そば。
けれども200gで税込200円ちょいとお値段はつつましいものです。
(おびなた)新そば 実食レビュー

そばの色は、研磨されたように白いです。
そばの一派である更科(さらしな)そばのように洗練された高貴な印象の見ため。
そばの香りは、乾燥させていない生の茶葉によく似ています。

空気をつかんだ、と感じるほどに、お箸のさきに重力をかんじません。
そばの細さの極致。そばの風味と香りを味蕾で味わうには、もっとも適したそばの細さだと思います。
そばは細い、長さは15~20cmほど。麺つゆいれにひたしやすいそばの長さです。
口あたり、歯ざわりは、軽妙にして軽快。水のうえに浮かぶ羽毛のように軽く、快なのどごし。
口をすぼませるだけで、そばが口中につるつると滑りこんでいます。
まるで竹をながれるそうめんのごとく、すこやかに舌のうえを流れていきます。
口中にはいりこんだ瞬間、ふわッと緑の風味、緑茶の葉をさわったときに舞いあがるような粒子の存在をかんじました。
その粒子は、微細な苦味をふかんでおり、そばを飲みこんだあとの口中をさっぱりとさせてくれます。
塩がいれられているおかげで、そばの弾力とコシは、はなはだ強いです。ゆがきすぎなければ、のびにくいと思いました。
また、塩のおかげで、そばがもつ素朴な滋味の味わいが、ふくらんでいるようにも感じられます。
ミネラルをふくんだ硬質的な塩の印象のあとに、段々畑にたったときのような郷愁を含有した香り、さらに荒地にも小さい花を咲かすそばの力づよい味わいがひろがります。

温かいおしるにいれても食べられます。

個人的な好みとしては、冷やしで食べたほうが、口あたり、歯ざわり、のどごし、すべてが勝っているように感じました。
海苔やてんぷらとの相性はよいです。

海苔の香りは、そばの繊細な香りをひきだしています。

てんぷらの油を新そばが、さらりと洗いながしてくれます。
