この記事は、コストコの信州蕎麦半生(渡辺製麵)を食べた感想を書いています。
信州の爽快な気候と清潔な水に磨きあげられた信州は善光寺蕎麦。

1食のお値段は100円とちょっとです。
しかも、めんつゆもついてきます。めんつゆを用意する必要がありません。
鍋で蕎麦をゆがけば蕎麦を自宅でたのしめます。
常温保存できる蕎麦です。冷凍庫と冷蔵庫のスペースをとりません。
賞味期間もながくダメにする可能性はひくいです。
蕎麦好きであれば、すぐに消費してしまうんですがね。
信州蕎麦 半生実食レビュー

ほどよく蕎麦の外殻を、星のようにちりばめた色のお蕎麦。

そば粉(国内製造)をしっかりといれていると、表記だけでなく、蕎麦の色からも判断できます。
素朴そうにみえて、更科のような気品も感じられる見ため。
蕎麦の幅は、名人芸のように細く、そして職人芸にて薄くのばされています。
これだけ細く薄い蕎麦です。けれども、蕎麦のうえに蕎麦をのせられるほどに、ぴんッとした芯がとおっています。
蕎麦の角は、丸いです。けれども、つんッとした小粋で意気軒昂。

蕎麦の全長は30cmほど。お箸でつかむと15cmほどの長さです。
つやつや光蕎麦の表面は、官能的ともいえる艶やかな色気があります。
宋の詩人、蘇東坡はいいました。刺身は、細ければ細いほどよいと。
蕎麦は、細ければ、細いほどよい、と思います。
すっと息をすいこむと、10本ほどの蕎麦が、ひょいっと口中にはいります。
蕎麦をすする音すらも、軽快で涼しい音に聴こえるほどに軽い口あたり。
ヌードルハラスメントだ、なんだという外国のかたがいるそうですが、ほっとけ。
これが、日本の涼であり、通であり、悦でありますゾ。
ぴちぴちとした透明な魚のように、しなやかで凛然とした食感。
海外でもそば粉は、食べます。けれども、これほどまでに細く薄い麺状にしあげた国はありません。
日本の気候とそば粉を調和させ、日本の暑熱をはらうために生みだされた先人たちの職人技の結晶でもある信州蕎麦。
これだけ爽快にして冷涼、痛快にして清冽なお蕎麦一食のお値段が100円ちょっとです。
酷暑、かつ、サウナのような湿度のなかでも、爽快にすすれる蕎麦だと思いました。
また、善光寺蕎麦は、のびにくいです。

温かいおつにいれても、しっかりとした剛健な食感をのこしています。
すこしだけ、蕎麦の表面がゆるみ、口あたりは柔和になります。
夏だけでなく、冬でもしっかりとたのしめるお蕎麦です。

善光寺の七味と。

おつゆは、醤油とみりん、日本酒を2:1:1で混ぜ火にかけ、そこにかつお節と昆布、さらにシイタケをいれコトコトと弱火で香りがたつまで煮たような香りと風味です。
かつお節の香りと風味が舞い、信州の霧のしたで育ったシイタケの滋味を味蕾で堪能できます。
味の濃さは、水とお湯の量で調整します。江戸っ子が好む辛さから、江戸っ子が死ぬまでにたっぷりとつけたい濃度まで自由自在です。
善光寺蕎麦のゆで方と注意点

信州蕎麦は、細い。それゆえに雑にあつかうと折れてしまいます。
できるだけ広い鍋にお湯をたっぷりとわかし、信州蕎麦をゆっくりとしずめると折れにくいです。

この乾燥材は見落としがちです。お気をつけください。
そして、菜箸でかき混ぜるのでなく、つき刺すように蕎麦と蕎麦をはなすと折れにくいです。
お好みのゆで加減になれば蕎麦をお湯からひきあげます。

そして、信州蕎麦を冷水でぬめりをとり、表面をぴッとひきしめます。
温かいおつゆで食べるときは、冷水で冷やす必要がない、それほどに滑らかです。
蕎麦を冷やす、温める、この工程がめんどくさいかたは、ゆでた蕎麦を温かいおつゆにそのままいれても大丈夫です。
善光寺蕎麦レシピ例

日本古来のスタミナ食とろろと善光寺蕎麦。
つるりと食べられるだけでなく、スタミナまでつけようという一石二鳥なレシピ。

善光寺蕎麦と納豆。
日本といえば蕎麦、納豆。その双頭をひとつの皿にまとめた蕎麦。
腸内環境の改善がみこまれるお蕎麦。

善光寺蕎麦とわかめ。
わかめを消化し、栄養としてとりこめる我らのメリットをいかしきったレシピ。

鴨の滋味ある風味と香りと、かるい食感の蕎麦の相性は、滅法界よいものです。

つけたり、丼にしたり、いろいろと愉しめます。

ごぼうのかき揚げと善光寺蕎麦。
なめらか、つるつるな蕎麦のなかから、勃起するごぼうの痛烈な食感の対比がたのしいレシピ。

善光寺蕎麦に、満月が浮きました。