この記事は、コストコの一蘭ラーメン プレミアム2種セットを食べた感想を書いています。

あの秘伝といわれている蠱惑的に辛いスパイスもついてきます。自宅で一蘭の味をたのしめます。

ノーマルタイプと釜だれの2種類の味をたのしめます。
一杯のお値段は約300円。
ソースは八食分ついてきます。
麺は10食分です。変え玉できる粋なはからないです。
替え玉しても十二分に濃い充実したスープです。

作り方はシンプル。どちらのスープもおなじ作り方です。
お湯をわかすことができれば作れます。

お湯をわかす、そして、麺をゆでる。麺は細いです。けれども、のびにくく、お好みのゆで具合に調整できます。
粉がついていないので、粉落としには対応していません。そのほかの硬さには調整できます。
お好みの麺の硬さになったあとは、鍋にスープの素をいれ溶かせば一蘭のできあがりです。
ここだけの話になります。麺をゆでるお湯と、スープを溶かすお湯をわけるとシャープな口あたりになります。
一蘭実食レビュー

のどかで、爽やかな香り、とんこつらしからぬ静寂にときめき清く澄んだ白いスープ。
体育会系の魔人が飛びだすような、獣臭はまったくありません。
どのような魔術をつかったのか、豚の脂とコクだけをスープのなかに落としこみ、雑味や臭みなどは徹底的に排除しクリアな装い。
野菜などの香りもある、とは思うのですが、豚の脂と混ざりあった結果、はじめからひとつのスープであったかのように熟した豊かな香り。
スープを口にふくむと、むむ、すこし味の衝撃がうすい、と思いました。
もたれるような、しつこい脂ではなく、熱した鉄板のうえに落とした脂のように典雅にひろがる優美な口あたり。
のびがよく、ひめやかな脂が唇がおおいmかす。
モノタリナイとかんじ、もうひとくち、ふたくちと、スープを採掘するように飲みつづけると、豚の骨の髄、もしくは、牛のテールスープから抽出したような健やかで豊満なうまみがしみでてきます。
そのうまみは、品がありますな、といえるノーブルな口あたり。それでいておしつけがましくなく楚々としてひかえめ。
そして、たしかにスープのなかに存在しているであろう、豚や野菜、そのたの調味料の姿をとらえようとすれば、とらえるほどに姿形がおぼろげになります。
なにか、おいしい。
そのおいしさの正体を見極めようとすれば、するほどに遠ざかる、月下の美人のような秘密があり、耽美でエロチック、豊満にして芳醇。
とんこつなのに、飲んでいて疲れにくく、そして翌日もたれず、スープを飲むとお腹がいい塩梅にこなれます。
そして、翌日、いいウンコがでました。

辛党のかたは、一蘭の秘伝の粉をいれることで、一杯の絵が完成する、そのように感じました。
龍の眼にさいごに筆をいれるように、白い一蘭のスープに赤い粉末をふりいれると、龍が天を駆けるがごとく旨味が疾走します。
スープを額縁にばちッとはめたように、すべてのパーツがあるべきところにはまり、固定され、シャープな辛さのおかげで、スープの後口は清浄にして清冽。
辛さのしたには、しっかりと旨味は存在しています。爽と濃、相反するふたつの要素をみごとに一つの杯のなかに落としこんでいます。
あっぱれ、一蘭。

一蘭の麺は、とてもスマートな見ため。すとーんと垂直落下します。
一蘭の麺は、ゆで加減で口あたりがかわります。
はやめにあげると、麺の表面にスープがよく引っかかるように、微細なミゾがあいているような食感になります。
麺の中央は、初霜をふむように、ぽきッぱりッとした軽快な音が響く、アルンデンテな食感。
ながめにゆであげると、麺の表面がいくぶんゆるみ、粉のグルテンとスープが精妙なバランスで溶けあい、混ざりあい、とろりとした艶美な食感になります。
ながくゆでても一蘭の麺は、麺の中央がボケた食感にはなりにくいです。
ほそいので、ふくらみませんが、麺の中央は、むっちりと張りきり、小麦がもつ天然由来の甘味すらも感じとれる、そんな一蘭の麵でした。

釜だれ。
黒いスープです。陰陽の印のように白と黒。
とんこつの香りよりも、木造の蔵で熟成された醤油の風味がつよいです。
しょうゆスープに、とんこつ、もしくはチャーシューを漬けこんだような食欲にダイレクトにうったえかけてくる香りです。
スープをすすると、苦味。醤油を焼いたあのビターな風味。
醤油をつけたお肉のはしっこが焦げたような、ゆたかで芳烈な香りが口中にふくらみます。
ミルフィーユのように、醤油とみりん、日本酒の風味の層と、冬眠前の熊のように脂をたくわえた豚の旨味をかさねたような、複合的で立体的な味わい。
すこし濃いとかんじます。けれども、苦味があるおかげで味わい深いスープをごくごくと飲めます。
一蘭の赤い秘伝の粉をふりいれるのもよいです。金と交換された黒い粉もミートするスープだと思いました。

スープは、たっぷり8杯分。麺は10食分。

あなたごのみのトッピングをのせ、調味料をふりかけ、お好きなように一蘭の味を自宅でたのしんでください。