さぬき丸一製麺の山菜そばを食べた感想を書いています。
自然ゆたかな山で収穫した味わい豊かな山菜の香りと風味と、色とりどりの色彩を実感できる冷凍そばです。

1食のお値段は、税込259円(2025年現在)

作り方は鍋にお湯をわかし、冷凍庫からだしば蕎麦と具、おつゆをいれ煮れば作れます。
さぬき丸一製麺の山菜そばは、生協で注文しました。
注文さえしておけば、おうちまで冷凍した状態でもってきてくれます。
いそがしくて買い物にいけないひとも、山の幸たっぷりの山菜そばをおうちでたのしめます。
さぬき丸一製麺 山菜そば 実食レビュー

ぜんまい、わらび、いもづるなど雪が消えると、いきいきと葉をひろげる、すくすくとのびだす山菜の活きのよい香りが充満しています。
陰翳をかんじられる、わらぶきの家のなかにはいりこんだような、柔らかく和の心を思いださせてくれるワビな香り。
赤い夕陽が山脈にしずみ、黒いカラスがねぐらに帰っていく、そして、すこし腰のまがったお婆ちゃんがニッコリと微笑んでいる、そんなふるきよき日本の光景が目のまえに顕現するような一杯。
むかしのお婆ちゃんは、砂糖をたっぷりといれるのが御馳走だと思っていました。
この一杯も山菜の風味をひきたてるために、おおめの上白糖がいれられいる真心が感じられ、砂糖のおかげで香りは厚く濃くなっています。
砂糖の甘味のうえに、山菜の旋風にもよく似た香りが勢いよく勃興しています。

おつゆは、すこし黒め。けれども醤油の香りはひかえめ。
すこし油が浮いていますが、ベトついてはいません。
おつゆの口あたりは、意外なことにさっぱりとしています。
干し椎茸と昆布から抽出した旨味と、日本酒とみりんを混ぜあわせ冷たい蔵のなかでゆっくりと熟成させたようなまろやかな味わい。
そして、波がうねるように砂糖の甘味がもちあがり、最後に山菜の香りと風味がおつゆにしみこんでおり後味は爽やか。

蕎麦は、田舎のお婆ちゃんが作ってきれたような朴訥で素朴な色です。
ルチンなど蕎麦の栄養たっぷりといった様相。
しっかりとした包丁で切ったように蕎麦の角はたち、ぶちぶちと切れる野暮な蕎麦ではありません。
蕎麦の口あたりは、ふわりと軽く、すんなりと噛みきれます。
蕎麦を噛むと、あえかに滋味のある蕎麦の香りがたちのぼります。
蕎麦の柔らかさは、山菜の食感をひきたてるために、あえてソフトにしたてあげている、のかもしれません。
やわらかい蕎麦をすすりつつ、山菜を噛むと、ぽりッ、ぼりッ、しゃきッと軽妙な音が口中にひびきます。
山菜の味付けはひかえめ。山菜がもつ天然の風味を大事にしています。
山菜の種類は、裏面のパッケージを参考にすると、いもづる(食物繊維たっぷりといった印象)ぜんまい(ふにゃりと禅味)人参(彩がよい)せり(存在にきづかず)細竹(丸い円がそれ)わらび(春のかおりがする)きくらげ(食感がここちよい)
合計7つの山菜がはいった、山菜満艦飾な山菜そばです。
また、いろいろな素材をくわえて増量することも可能です。

鶏肉をいれタンパク質を追加。
和の食材との相性が、とくによいように思いました。


