この記事は、(コストコ)NISSIN クリーミー トムヤム シュリンプヌードルを食べた感想を書いています。

トムヤンクンの本場タイでつくられた商品です。

右下のしぼりだしにくいのが難点のソース。このちいさいなかに、数々のスパイスをねりこんであろう芳醇な香りがしこまれています。
飲んだ印象としては、まずはココナッツのはんなりとした甘味があり、つぎに香辛料をつけこんだ黒酢のような爽やかな酸味があり、ついで香辛料に削られたシャープな辛味がやってきます。
つまり、人間がかんじられる味覚の甘と酸と辛の三つを一つの器で味わうことができます。
そして、揚げていないようなノンフライチックな麺は、日清らしからぬ本格的でマッチョな食べごたえの麺です。
国産の麺もこれにかえればいいのと我おもう。
本格的スープ、まるでお店で提供されるトムヤンクンをお湯でつくれる、麺は本格的。ただひとつだけ欠点があるとするならば、麺の量がすくない、あとひとまわりぐらいの量の麺がほしい。
あともうちょいだけ食べたい、おいしいスープが残っておりもったいないと感じました。
麺とスープだけでなくトッピングを用意すると、すこしテマですがお腹がふくれない問題は解決できます。
星の数ほどの香辛料をいれたようなスープは、さまざまな食材とミートするんです。
あとは自分で別の麺をゆでスープに投入すれば、その問題はズバッと解決します。

NISSIN クリーミー トムヤム シュリンプヌードル 実食レビュー

ココナッツ系の香りが、ふわりと漂っています。オイルではなく、ココナッツミルクが使われていると思います。
クリーミー系の役割をココナッツがになっているスープです。
ココナッツのはんなりとした甘味のしたには、柑橘類の酸味があります。
熟しておらず、若く、清潔に緑色の柑橘類のフレッシュな酸味。まるで目のまえでこぶりの青い果実をちゅっとしぼったように存在感のあるサワー感。
唐辛子の主成分であるカプサイシンは舞っておらず、肌がチクチクと痛みません。
スープをひとくちすすると、白くうすい甘い膜が、ぴたりと舌をおおいます。くどくなく、しつこくなく、体温で溶けるように柔らかい甘味です。
その甘味が体温で溶解すると、ライムなど青い果実の洗練されたビターな味わいがあらわれます。
その苦味をふくんだ爽やかな酸味は、口内の汚れをすっきりと洗いながします。
すっきりとした口のなかでつぎに起こる化学反応。
それは、たっぷりの香辛料を石臼でいままさにすりあげたばかりといった活き活きとした力強い鮮烈な香りが炸裂します。
線香花火の火花のようにチカチカと香辛料の香りと風味が、ビリヤードの球のように連鎖的にぶつかり、はねあがり、ゆらめき、踊るように口中に充満します。
コリアンダーやクミンなど爽やかで、酸味、苦味のあるスパイスがつかわれているように感じました。
柑橘類の酸味とスパイスの風味は、爽快感もあり、熱いスープをすすっているのに、すこし体温をさげてくれるようにも感じられます。
そのように思っていると、緑の酸味が、いつのまにやら赤い辛味になりかわるんです。
意識していないと、酸と辛の一瞬のチェンジングを見落としてしまいます。歌舞伎役者のように、モデルのように衣をぬぎかえます。
洗練された、収斂された辛味、酸味をふくんでおり、つららのように滑らかで鋭い辛さ。
どこか涼しげな印象すらをうける辛さです。ただ、その印象は錯覚で、スープを飲んでいると、じっとりと肌に汗をかき、頭皮からは汗がふきでてきます。
刺激的な辛さではなく、マイルドでありながら、しっかりと体内の芯に浸透していく堅実な辛さです。
そして、辛さになれてくると、静謐な空間、風のない凪いだ清潔な空間に迷いこんだように、静かに、汗がす~っとひくような不思議な空間に迷いこみます。
これが辛さで暑気を制するというやつかと初めて実感しました。
辛党をしっかりと満足させ、東南アジアのタイの香りもしっかりと堪能できる本格的な赤いスープでした。

麺のほうは、油感がなく、がっちりとハードでボイルドな印象を箸をとおして伝わってきます。
舌で一本一本の麺をしかと実感できるほどに存在感のある太さ。
歯ざわりは、ふわりと柔らかいです。麺ぜんたいが、おなじような食感なのかと思いきや中央あたりは特にグルテンが結集しておりマッチョな歯ごたえがあります。
そして、あえかに小麦粉の甘味を感じられます。
極上な赤いソースがよくからみつくグッドな麺です。ただ、おしむらくは麺の量がすくない、ほんとに、そこが龍の眼を書きわすれたようにもったいない。
NISSIN クリーミー トムヤム シュリンプヌードル アレンジレシピ

野菜をいため、粉末スープを半分ほどくわえ、しっとりとした液体調味料は全部いれ、ゆでた麺と混ぜあわせ水分を飛ばしてつくった焼きそばです。
目をとじて食べるとタイの屋台の喧騒が聴こえてくるような香りをむんむんと放射させているタイ風焼きそばになります。
いろいろな野菜だけでなく、肉や魚、すべてをとりこんでしまうほどに香辛料の包容力のふところが深いです。
冷蔵庫のなかであまっている野菜を一掃できる強い味方ともいえます。

キノコとタケノコ、との相性が滅法界よいです。だいたいの食材との相性がよいとおみえますが。
麺がすくない、なので、いろいろな野菜をのせると味わいがにぎやかになる、それだけでなく、おいしく食べながら健康的にもなれちゃうかもしれない赤いスープの魅力。
じっさい、そのまま食べるよりも野菜やいろいろな食材をいれたほうが美味しくなります。

オーソドックスなジャポンスタイルとの相性もよいです。

和の食材といえば名前のあがる豆腐。
やすい、うまい、栄養たっぷり、白い豆腐も赤いスープとの相性がよいです。
淡泊な豆腐のなかに、辛と酸、甘がしっかりとしみこみ一風かわった陽気な味わいの豆腐になります。
お腹もしっかりとふくらみ、さらに高たんぱくで低カロリー。
