HEINZの大人むけのパスタソースを食べた感想を書いています。
確かな品質、厳選された素材でつくられたオーソドックスでありながらラグジュアリーなパスタソース。
落ちついてシックな味わい。湖面に生物がしずかに飛びこむように、悠遊とした旨みが存在しているパスタソースです。

湯せん調理だけでなく、電子レンジでも調理できます。
1分もかからずに高品質なパスタソースを作れます。
ただし、表と裏はしっかりと確認してくださいね。
レストランの味をご家庭で。【ピエトロ公式オンラインストア】
粒たらこの十勝産生クリーム仕立

これは、十勝産の生クリームだ、そんなことがわかるほどに生クリームには精通していません。
そんな鈍感な舌と鼻でも、しかと実感できる、乳製品がふんだんにいれられていると実感できます。
ほのかに、雄大な北海道の牧草の香りが混ざっているような、混ざっていないような。

海の旨味の最小単位であるところの粒たらこ。その粒は、宝石のように研磨されており、パスタと一緒に食べると、ぷちぷちとした歯ざわりがありません。
ふんだんにいれられた乳製品の膜におおわれており、白い膜のなかに赤い魚卵はしずみこまれています。
白い乳製品の旨味と、魚介類である赤い魚卵の風味が、しっかりと混ざりあい、精妙に溶けあっています。
舌触り、歯ざわりは、乳製品の豊満さがしっとりとうるみ艶やか。魚卵の旨みは魚醤のように隠し味になり味わいに奥行きをあたえてくれています。
電子レンジで調理し、熱をくわえているというのに、ソースは絶妙にトロトロ。熱をくわえすぎて、炒り卵になっていません。
いつもボロボロなミルク系のパスタをつくられているかたにHEINZのパスタソースおすすめ。
しかも、インスタト臭はなく、まるで自分で素材を用意し、作ったように天然な味わいです。
紅ずわい蟹のトマトクリーム

紅ずわい蟹の、みそとトマト、クリームパスタソース。
蟹のみそつかっていること、それが味つけの妙であり、このパスタソースのミソ。
赤にすこし白色をたらしこんだ色のパスタソースからは、熟したトマト、そして紅ずわい蟹の新鮮なみその香りが白い湯気にとけこみたちあがってきます。
まるで紅ずわい蟹の甲羅をがばりとあけ、容器状にひっくりかえし、そこにトマトと白ワインをいれトロ火でゆっくりと煮つめているような極上の香り。
収穫したばかりの紅ずわい蟹を、ぐらぐらと煮たてているお湯でサッと火をとおしたように新鮮で、へばっていないみそは臭み、えぐみがなく、安物のチーズを駆逐するほどに熟し豊かな風味をまきあげています。

パスタを口にいれると、紅ずわい蟹のみそで作られた小惑星群が炸裂する、おおげにいうならば、体をぶるッとふるわせるほどに惜しげもなく紅ずわい蟹をいれた旨みがひろがります。
ついで、ほんのちょっとだけくわえられた牛乳、というより生クリームの柔らかな風味がひろがります。
豊熟したかにみそと牛の風味のあとからは、若く元気なトマトな酸味がやってきました。
青臭くなく、さりとて熟しすぎておらず、DNAがフレッスなトマトの爽やかな風味は口のなかをさっぱりとさせてくれます。
濃から爽まで、ふたつの風味を堪能できる贅沢なパスタソースです。
