この記事は腐乳(ふにゅう)をねりこんだ自家製麺の作り方を書いています。
名前はおどろおどろしいですが、チーズのようにコッテリした風味の中国の調味料です。
なんと、三国志の時代からあったかもしれないと言われている歴史ある調味料なのです。孔明も曹操も劉備も食べたかもしれない調味料。しかし、麺にして食べてはいないはずです。情報は定かではありませんがね。
腐乳ならではの、チーズをまるくしたような、こってりとした旨味のある中華麺です。豆腐を熟成させています。ですので、ベジタリアンの方でもチーズのような風味とコクを愉しめます。
パスタマシーンを使い楽々製麵しました。
腐乳麺の材料(2~3人分)

- 強力粉:200g
- 腐乳:大さじ1
- 水:80g
- 塩:4g
- かんすい:2g
- 打ち粉:適量
腐乳をいれる量をふやせば風味がよくなり、へらせば風味がへります。ちょうどいい塩梅の腐乳の量を探求する愉しみがあります。
かんすいはいれなくてもOK。また、かんすいのかわりに食用重曹がつかえます。
強力粉をデュラムセモリナ粉にかえるとパスタに。中力粉にかえるとウドンになります。
この記事を読み、ひとつの麺の作り方をマスターすれば、三種類の麺を作れるようになるのです。なんとお得な記事なのでしょうか。
使っている大容量、低価格の打ち粉の記事はコチラ。
腐乳麺の調理工程
- 腐乳と粉、水、その他の材料を混ぜる
- 生地をパスタマシーンでのばす
- 生地をパスタマシーンで切る
- 腐乳麺の出来上がり
腐乳麺の作り方【写真あり】
腐乳と粉、水、その他の材料を混ぜる

強力粉:200gと水:80g、塩:4g、かんすい2gをボウルにいれる。
腐乳:大さじ1もボウルにいれる。

粉と水を混ぜるときに、手で混ぜはじめると粘土状になった生地が手にくっついてしまう。そこで菜箸やゴムベラで粉と水を混ぜると、粉が指にくっつかないのでイライラしない。
粉と水分を混ぜあわせるためだけの専用調理器具で混ぜあわせたよ。専用調理器具なので、赤くはなく、緑だけど3倍はやく混ぜあわせられる?

粉と水をボウルのなかで円を描くように混ぜあわせていく。ボウル内の粉が、3mm~5mmほどの粒になるまで混ぜる。粉ぜんたいが3mm~5mmほどの粒にならないときは、水を少しずつ追加し混ぜあわせる。

3mm~5mmほどの粒になれば、手にくっつきにくい。両手をつかい、粉をボウルにおしつけたり、おりたたんだりしていると粉がまとまってくる。

ひと塊にまとってきたら、まるく形を整え生地を寝かす。寝かしているあいだに、生地の表面が乾燥しないようにサランラップをまいておく。
1~2時間ほど冷暗所で生地を寝かす。寝かすことで、生地ぜんたいに水分がまわりコシと弾力がうまれる。
見ためは普通。香りは違う。中国の歴史を感じる香り。
粉と水分の混ぜかた参考動画
生地をパスタマシーンでのばす

寝かせた生地を作業台にとりだす。パスタマシーンも設置しておく。
何かすこしカビが生え腐ったような色をしている。食べてもお腹が痛くはならなかった。

生パスタマシーンにはいる薄さになるまで、めん棒や手で生地をのばす。目安として、5mmほどになるまでのばす。生地が作業台にくっつくときは、打ち粉をふる。

パスタマシーンに通すと、生地の長さは2~3倍になってでてくる。2~3倍に長くなった生地をペタンと二つ折りにする。

生地をのばす→折りたたむ→のばす。この作業を3~5回ほど繰り返していると、生地の表面が海藻の表面のように滑らかになってくる。

生地が滑らかになれば、お好みの薄さまで生地をのばす。食べやすい長さに生地を切る。くっつかないように打ち粉をふっておく。
生地のばし方参考動画
生地をパスタマシーンで切る

パスタマシーンにカッター(生地を麺状にする道具)とガイドをつける。2mm幅に切るカッターを選ぶ。お好みのカッター幅をチョイスしよう。
生地ぜんたいに打ち粉をふり、パスタマシーンに生地をのせる。

カッターに装着したハンドルをくるくると回すと、生地が麺状になって落ちてくる。落ちる場所を清潔にしておくか、パットをおいたり、地面に落ちないように手でうけとめる。

すべての生地を麺状にする。麺どうしが、くっつかないように打ち粉をふっておく。

生麺は切ってすぐに食べるよりも寝かせてから食べたほうが滑らかになり、コシもよくなる。キッチンペーパーをしいた密閉容器に麺をいれ冷暗所で半日ほど寝かせる。
パカリと大きく開くフタ。作業がしやすく、密閉でき、なおかつ薄いので冷蔵庫にいれても邪魔にならないファイルケースをつかっている。
生地を切る参考動画
腐乳麺を食べる

腐乳麺:100gにたいして、1~2リットルのお湯を用意する。沸騰したお湯に麺をいれゆでる。
ボコボコと泡がでているお湯に注意しながら、麺をいれゆでる。ゆで時間は火力や麺の太さなどで変わる。目安として3分~7分ほど。ゆで加減をチェックしてから、お湯から引き上げる。

醤油などで味をととのえたチキンスープに腐乳麺をいれる。腐乳麺を器にいれたときに、もわっと刻をかける発酵臭を感じる。
麺の色は、酒が熟成したように濃くなっている。馬がかろやかに駆けるような表面の腐乳麺をすする。かろやかさの下には、万里の河のような深く長いコク。万里の長城のような歴史ある風味が小さい麺のなかに息づいている。

腐乳麺は、焼そばや油麺、つけ麺にもつかえる。チーズよりもまろい発酵した風味があり、どっぷりと強い風味がある腐乳麺は、濃いスープにも負けないパワーがある。濃い風味なので、かるく塩と醤油だけでも食べられる。ピリッとした酸味の紅ショウガ、ピリッと辛い唐辛子やコショウとの相性もよい。
腐乳麺自家製麺を作って食べた感想【 まとめ 】
腐乳をねりこんだ麺は、熟成されたまろやかなチーズのような旨味とコクが麺に息づいていました。豆腐を発酵させているので、ベジタリアンの方もコッテリした風味を愉しめます。
腐乳のねりこむ量を増減すれば、辛さと風味を自由自在に調整できます。
腐乳は古の中国から伝わりし、調味料です。しかし、腐乳をねりこんだ麺はあまり売っていません。
この悠久といったコクを愉しめないとは、売っていないのであれば作るしかありません。
パスタマシーンをつかうことで、幅と太さがそろった麺を作れます。パスタマシーン1台でお家が製麺所。
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